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事務所名

税理士法人 
マネジメントプランニング

所在地

〒850-0824
長崎県長崎市三景台町15-8

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九州北部税理士会長崎支部所属

事務所通信

※要約して掲載しています。

事務所通信 2022年10月

事務所通信 2022年10月号

めざせ!付加価値経営<その1>付加価値を増やす経営をしてみませんか?
①「付加価値」ってなに?
「付加価値」とは、簡単に言うと「限界利益」(粗利)のことで、売上高から「変動費」を引いた金額、いわば会社が創造した価値をいいます。
「変動費」とは、売上や生産数量の増減で変動する費用(材料費、仕入高など)
「固定費」とは、売上や生産数量の増減に関係なく固定的に発生する費用(人件費、家賃など)
 ※「固定費」が「付加価値」の範囲を超えると赤字になるので注意が必要です。
②なぜ、付加価値を増やさなければならないの?
 今後、材料費などが高騰しても経営努力によって、給与を増やし続けられる企業にするためには、付加価値を増加させる必要があります。付加価値の増加範囲内で人件費を増やせば、労働分配率(付加価値の中から人件費に配分した割合のこと)の上昇は抑えられます。
「変動損益計算書」(変動P/L)を活用して、付加価値を増大させるために必要な販売価格や販売数量を検討したり、経費をコントロールするなど、自社の業績管理に役立てましょう。
 「売上高」-「変動費」=「限界利益」(付加価値)
 「限界利益」-「固定費」=「経常利益」(残ったお金)

収益力を改善するための計画をつくろう!
(1)自社の収益構造を再確認し収益力の改善策を探る
 コロナ禍やウクライナ情勢などの影響で、長期間にわたり売上が減少し業績の厳しい企業が多い中、ゼロゼロ融資(実質無利子・無担保融資)等の返済が本格化する状況にあります。仮に売上がコロナ禍以前の水準に戻ったとしても、返済原資の確保、また、原材料などさまざまなコストが上昇する中、自社の付加価値ともいえる限界利益を増やす対策が必要です。収益力の改善に向けた方針を検討しましょう。
 まずは、業績の推移等や「ビジネスモデル俯瞰図」をもとに自社の現状を確認しましょう。現状分析をもとに収益構造において、どのように利益を確保するのか、その方策を検討しましょう。例えば、新商品・新サービスの開発、新たな仕入先の確保や販路拡大・新規開拓などの具体策を検討します。
(2)課題解決に向けたアクションプランの作成
 収益改善の方策が明確になれば、それを具体的な行動計画「アクションプラン」に落とし込みます。「アクションプラン」の作成にあたっては、自社の強みを活かした目標であること、そしてアクションプランの実行に必要な「もの・こと」の再確認が必要です。「だれが・いつまでに・何をするか」といった具体的な数値目標を設定したら、アクションプランの実行状況を定期的に確認し、計画の修正が必要であれば適時見直していきます。
(3)アクションプラン実行に必要な資金計画の策定
 アクションプランの実行にあたっては、どのように資金の流れが変わるのか、収益予測を踏まえた資金計画の策定が必要になります。まずは、現在の事業における「資金繰り表」を作成し、方策を実行するためにどのくらいの資金が必要なのか試算し、それを資金計画に織り込みます。
(4)ポスコロ事業を活用しよう
 以上のような中小企業の収益力改善に向けた取り組みに対して、国も積極的に応援しており、アクションプラン、資金計画等の作成にあたっては、国の「ポストコロナ持続的発展計画事業」(ポスコロ事業)を活用することができます。
 ポスコロ事業は、経営改善に前向きな中小企業に対して、ビジネスモデル俯瞰図、資金実績・計画表、損益計画、アクションプラン等による早期経営改善計画の策定を支援する制度です。具体的には、税理士などの認定支援機関の支援を受けて、早期経営改善計画を策定する場合に、専門家に対する支払費用の2/3(上限あり)が国から補助されます。
 認定支援機関は、計画策定後、計画遂行状況についての伴走支援(モニタリング)を実施します。計画書を金融機関に提出し、計画を通して、資金繰りや現在の課題、今後の目標や将来展望を明確にすることで、金融機関の支援を受けやすくなる可能性があります。
 ポスコロ事業の見直し内容(本年4月)
①2回目の利用が可能:過去にポスコロ事業を利用した企業であっても、新型コロナやウクライナ情勢の影響を受けている下記の要件のいずれかに該当する企業であれば再度利用可能
・最近1か月の売上高または過去6か月の平均売上高が5%以上減少
・最近(直近の決算または最近の試算表2か月分以上)における売上高総利益率または売上高営業利益率が5%以上減少
②経営者保証解除枠の新設:新たに、経営者保証の解除を目的とした早期経営改善計画策定が補助の対象になりました。「通常枠」以外に「経営者保証解除枠」として、金融機関交渉費用(補助率2/3、上限10万円)が補助されます。
③伴走支援の促進・強化:以下の見直し
・伴走支援の実施が必須となり、伴走支援を実施した際に、計画策定費用の一部を補助する運用へと変更されました。計画策定支援費用は複数回に分けて補助されます。
・補助対象として伴走支援(期中)が追加(補助率2/3、上限5万円)されました。
・伴走支援費用の支払申請に、伴走支援対象期間最終日から6か月の有効期限が設定されました。

■今後増加する⁉法定福利費(事業主負担)について知っておこう
<「法定福利費」をきちんと把握していますか?>
 企業が福利厚生費のために支払う費用のうち、法律で義務付けられているものを法定福利費といいます。具体的には社会保険料・労働保険料の事業主負担分のことで、①健康保険料 ②介護保険料 ③厚生年金保険料 ④子ども・子育て拠出金 ⑤雇用保険料 ⑥労災保険料 の6種類が該当します。
 このうち、健康保険料と介護保険料については、地域、加入している健康保険組合などによって料率が異なります。協会けんぽ(長崎県)令和4年3月分~
・健康保険料・厚生年金保険料の支払額…標準報酬月額によって等級分けされ、その折半額
・子ども・子育て拠出金の支払額…標準報酬月額に拠出金率を乗じた金額
・雇用保険料・労災保険料の支払額…それぞれ賃金総額に各保険料率を乗じた金額
<パート・アルバイト従業員も全員「社会保険」に加入する時代が来る?>
 社会保険は令和4年10月に従業員101人以上、令和6年10月に従業員51人以上の企業を対象に適用拡大が行われます。
 ①所定の労働時間が週20時間以上
 ②月額賃金が8.8万円以上
 ③2か月を超える雇用の見込みがある
 ④学生ではない
という4つの条件を満たす、すべての従業員が社会保険の加入対象となります。政府は将来的にすべての勤労者が社会保険に加入するよう制度改革を進める方針で、今後、従業員規模や月額賃金に関する条件がさらに改められる可能性もあります。
<「雇用保険料」が年2回も引き上げに!>
 令和2年4月1日から特例措置開始から令和4年6月10日までの間に、雇用調整助成金の支給が決定した分だけでもおよそ5.7兆円もの支出になり、財源の確保が喫緊の課題になっています。そのため、令和4年の4/1~、10/1~で2段階にわたる雇用保険料の引き上げが行われます。
<法定福利費の増加にどう対応するか>
 法定福利費は従業員が多ければ多いほど支払額が多くなります。従業員の労働生産性を高めることで実質的に法定福利費の負担を軽減することができます。また、法定福利費は会社の売上や利益ではなく、従業員の給与と連動しています。賃金は最低賃金の引き上げ、人材の確保などで上昇する可能性があり、その分業績を伸ばして、限界利益(粗利)を増加させる必要があります。
 貴社の現在の経営状況と、法定福利費の負担額などを考慮して、この機に労務の最適化を図りましょう。

 ■コラム:「アナログ規制」撤廃 目視・対面などに関する約4,000条項を見直しへ
 日本の経済成長を妨げる1つの要因として「アナログ規制」の多さが指摘されています。そこで、政府はデジタル臨時行政調査会(デジタル臨調)を立ち上げ、令和4年6月に「規制の一括見直しプラン」を発表しました。
<「目視」や「実地」、「対面」の義務付けから「デジタルでの代替」へ>
 
デジタル臨調は、アナログ規制を類型①目視、②定期検査、③実地検査、④常駐・専任、⑤書面提示、⑥対面講習、⑦往訪閲覧の7つに分類し、各類型がどのようなデジタル技術で代替できるのかを検討する、という方法で規制の改革を行います。
「目視・実地検査緩和」…カメラやセンサーによる遠隔常時監視やドローンの活用
「定期検査緩和」…検査部の自動チェック活用
「常駐・専任緩和」…テレワークによる兼任
「書面提示・対面講習・往訪閲覧緩和」…Webサイト上での提示のみ等
 デジタル臨調は既に1万件の法令を見直しており、今後、残る法令の条項のほか、3万件に及ぶ告示・通知・通達に加え、その他の指針やガイドライン等の見直しを行います。これによって、人手不足の解消や生産性の向上、所得の増大、新たな成長産業の創出等を実現するとしています。

事務所通信 2022年9月

事務所通信 2022年9月号

■忘れていませんか?不動産の相続登記~令和6年4月から登記が義務化!~
<所有者不明土地はなぜ発生するのか?>
「所有者不明土地」:①不動産登記簿により所有者が直ちに判明しない土地
          ②所有者が判明しても、その所在が不明で連絡がつかない土地
 第三者から土地を取得する場合には、一般的に不動産業者などの仲介があるため所有権の移転登記はきちんと行われています。ところが、相続によって土地を取得した場合には、相続に係る所有権移転登記(相続登記)が任意であるため、されないままになっていることがよくあります。
 そのため、所有者不明土地の発生予防と利用の円滑化を目的に民法等の改正が行われ、不動産登記制度や長期間経過後の遺産分割のルールの見直しなどが、令和5年4月から順次、施工されます。
<相続登記、住所等の変更登記を罰則付きで義務化>
 所有者不明土地の発生予防を目的に、相続登記は令和6年4月1日から、住所等の変更登記は令和8年4月27日までの政令で定める日から義務化されることになりました。
 
施行日以前に発生した相続等についても義務化の対象となるため注意が必要です。
  また正当な理由なく相続登記等をしなかった場合、相続登記は10万円以下住所等の変更登記5万円以下の過料が科せられます。

①相続登記の義務化
 相続人はその所有権を取得したことを知った日から3年以内に相続登記をしなければなりません。また、3年以内に遺産分割が成立しなかった場合、法定相続分での相続登記を行い、その後に遺産分割登記をすることになります。
②住所等の変更登記の義務化
 登記簿上の所有者は、住所や氏名の変更をした場合、変更した日から2年以内に住所等の変更登記をしなければなりません。
<相続登記をより簡易に!「相続人申告登記」の創設>
 相続登記の期限内に遺産分割がまとまらない場合の申請手続きの負担軽減を図るため、新たに「相続人申告登記」が創設され、令和6年4月1日から施行されます。
この制度では、相続人が登記簿上の所有者に相続が発生したこと、自身が法定相続人であることを法務局(登記官)に申し出ることで相続登記の申請義務を施行したとみなされます。
 相続人申告登記は、申出をした相続人の氏名・住所等が登記されますが、持分割合までは登記されません。自身が相続人であることがわかる戸籍謄本等の提出が必要です。また、1人が相続人全員分をまとめて申出をすることも可能です。
<遺産分割の長期未了状態の解消に向けた新たなルールの導入>
 遺産分割されないまま長期間放置されて多数の相続人による遺産共有状態となると、遺産の管理や処分が困難になります。この問題を解消する為、相続開始から10年経過後に行う遺産分割は、原則として、法定相続分または指定相続分によって画一的に行うこととされました。この制度は、令和5年4月1日から施行されます。
※施行日前に開始した相続についても適用されるため注意が必要です。

続く原材料価格の高騰!どうする値上げ・価格の見直し※藤屋伸二氏(藤屋ニッチ戦略研究所㈱)の執筆
<原価上昇のなか、価格競争で生き残ることは難しい>
 原価上昇が続き、このままでは利益が出なくなってしまうものの、競合他社の存在を考えると値上げは難しく、価格競争を続けているでしょう。この価格競争から脱却する方法は大きく2つあります。
 ①価値を維持して価格を半分に
 ②価値を4倍にして価格を2倍に
 しかし、①には2つの問題があります。価格を半分にして利益が出せるかということと、コスト削減で価格を半分にできたとしてもよほど特別な方法を使わなければ他社が追随してくる恐れがあり、いずれ限界に達して利益が出せなくなってしまうということです。
 したがって②の方法、つまり価値を高め、価格を上げるための「知恵比べ」で競争から抜け出さなければなりません。
<値上げのための4つの方法>
(1)値上げしやすい商品や取引先から値上げする
 値上げの際は、原材料だけでなく燃料費、運賃など値上がりしているものをすべて組み入れてください。また交渉は、もし取引がなくなったとしても自社の経営に大きな影響を及ぼさない取引先から行います。
(2)基本形を値下げし、オプション化して商品単価を上げる
 単純な値上げは得意先に反発される可能性があります。そこで、現在の商品の機能や品質を基本形だけに絞り込んだ「基本形」を、値下げして提供するようにします。そして、これまで無料で提供していた付属品やサービスなどをオプション化し、付加商品として有料化します。そうすることで客単価が上がり、貴社がより利益を上げることができます。
(3)価格帯を増やす
 単純な値上げではなく、価格帯を増やすことによって、単価を上げる方法もあります。例えば、現在2つの価格帯を設けている商材であれば、中間に1つ価格帯を設けることで、真ん中の商品が売れるようになります。単純な値上げと違って、すんなり受け入れてもらえます。ただし、増やしすぎると顧客が選ぶのがおっくうになるので注意が必要です。
(4)直販比率を増やす
 卸売業者を通して販売している会社や、下請け体制の会社では、直接販売を増やすことで粗利益が増え、実質的な値上げの効果が出ます。ホームページやSNS、Googleビジネスプロフィールなどを使って、経費がそれほどかからない新しい流通チャネルの開拓に取り組んでみてください。特にYouTubeやTwitter、Facebookなどでの動画を使った情報発信(自社専用のテレビ局を持つようなもの)に取り組んでみてください。
<イメージアップでブランド化する>
 「よいものは高い」が常識であるので、イメージが上がれば、値段が高いのも当たり前になります。もっとも、価格に見合う価値を提供しなければならないというのは言うまでもありません。イメージを上げるには、今回扱った①値上げする、以外にも②専門化する③オンリーワン化する④商品名を工夫する、などの方法があります。これらを組み合わせれば、独自化や差別化ができ、すべての中小企業(部品製造業を含む)でブランディングが可能になります。

■ビジネスモデル俯瞰図で自社の全体像を可視化しよう
<自社の全体像(商流・事業内容等)を図式化する>
 自社の事業内容や仕入先、販売先等の全体像を、取引先や金融機関に説明する際に、わかりやすく図式化したものが「ビジネスモデル俯瞰図」です。図式化で、事業の全体像が可視化され、事業内容を説明する際にも相手にわかりやすく伝えることができます。
<ビジネスモデル俯瞰図の作り方>
(1)1枚のシートにおさまるように作成
 1枚の用紙で取引の流れを明記するようにしましょう。取引の流れの中心に自社を置き、上部には販売先、下部には仕入先をそれぞれ明記しましょう。なお、販売先が一般個人消費者と企業に分かれる場合には、取引形態を明確にするため、それぞれ分けて記入します。
(2)販売先、仕入先の詳細について記入
 例えば、販売先であれば、売上高や構成比などを記入し、仕入先であれば、仕入高、仕入れ商品または原材料、構成比などを記入しましょう。自社の欄にも事業内容、売上高などを記入すれば、全体の流れがよりわかりやすくなります。
<取引先や金融機関への説明が効果的に!>
 自社の状況を取引先や金融機関に説明する際に効果的です。例えば、新たな販売先や仕入先との交渉の際に有効な資料になります。また、近年において金融機関では財務情報のみに依存せず、事業内容や成長性を適切に評価(事業性評価)して融資や経営助言を行うことを推進しており、その際にも「ビジネスモデル俯瞰図」は役に立ちます。
<再確認することで課題解決につながる>
 「ビジネスモデル俯瞰図」を使えば、自社の業務の見直しや、課題の解決に役立てることができます。例えば、仕入先、販売先に偏りがないかを確認すれば、過度な依存の解消や新たな仕入先の検討が可能になります。また「ビジネスモデル俯瞰図」は早期経営改善計画策定支援事業(ポスコロ事業)においても提出を求められています。ポスコロ事業は、認定支援機関に経営改善計画の策定を依頼する際、その費用の2/3を補助する制度で、このような早期の経営改善に取り組む際に活用できます。

 ■コラム:建物から和牛まで 進化する3Dプリンターの利用法
 機械部品や小物などの製造で利用される3Dプリンター。世界各地で積極的に活用されていますが、日本での利用はどこまで進んでいるのでしょうか。
<日本でも3Dプリンター製の建物が完成>
 自然災害の多い日本では、耐震性など建物の災害対策に高い水準を要求しており、3Dプリンターで建築物をつくるのは簡単ではありません。しかし、2022年2月、日本初となる建築基準法の条件を満たした3Dプリンター製の倉庫が群馬県で完成しました。17㎡の小さな建物ですが、従来の工法では2か月強かかる建築工事が約1か月で終了し、工期の約35%短縮に成功。建築業界の生産性向上や省力化に大きな期待が寄せられています。
<サシの入ったステーキも製造可能に>
 大阪大学などの研究チームは、3Dプリンターを用いて、これまで難しかった自然に近い牛肉を製造する技術の開発に成功しました。この技術は、筋繊維、脂肪、血管をそれぞれ3Dプリンターで出力した「繊維組織ファイバー」をまるで金太郎飴のように統合するため「3Dプリント金太郎飴技術」と名づけられました。3種類の繊維の配合などを調整することで味や食感を変えることができ、和牛の美しい「サシ」を再現することも可能です。
 このほかにも3Dプリンターは、代表的な用途である試作品等の製造や、認知度の上がりつつある歯科医療などでも活用されています。2026年には3Dプリンター向けの造形材料の市場規模が現在の約4,000億円から1兆円近くまで成長するとの見通しもあります。

事務所通信 2022年8月

事務所通信 2022年8月号

■金融機関との信頼関係維持はタイムリーな情報提供がカギ!
<業績報告は資料を添えて詳細に!>
 借入を申し込む際に、金融機関から現在の業績について詳しく聞かれるので、月次試算表などの情報提供に有効な根拠資料を一緒に提出しましょう。売上が減少した場合には、その理由について詳細な説明を行えば、金融機関から経営改善などの打開策を早めに提案していただけるでしょう。金融機関にとっては融資した資金がきちんと返済されるかどうかが重要なので、売上の増減理由が一過性のものなのか、構造的なものなのかが判断できれば、支援もより的確なものになるでしょう。
「TKCモニタリング情報サービス」:決算書や月次試算表のデータを金融機関に自動的に開示するため、金融機関に決算書を持って行く必要がなくなります。特に「月次試算表提供サービス」では金融機関が企業の状態の変化をいち早く知ることができます。情報を随時提供することで、金融機関との信頼関係の維持に役立ちます。
「添付書面」:税理士が税務申告書の作成にあたり、税理士法第33条の2に基づく書面添付を行っていれば、その「添付書面」を金融機関に情報提供しましょう。「添付書面」には、税理士による会計・税務の判断のほか、今期大きく増減した科目の原因とその理由などが記載されています。増減の理由が伝わるだけでなく、決算書の信頼性が高いと認識してもらえるでしょう。
<融資の提案を受けたら会計事務所にまず相談>
 正確な情報がタイムリーに伝わることで、金融機関から融資の提案が多くなることも予想されますが、状況によっては借入れの必要がない場合もありますし、将来の資金繰りを考えれば、借りすぎもよくありません。融資の提案を受けた時は会計事務所に相談し、その時々に応じた適切な助言をさせていただきます。
<やるべきこと!更新後の各種許認可証の提出>
 業種によっては、特定の事業を行うため、行政機関から許認可の更新が必要なものもあります。融資等の際、許認可証を確認されることがよくあるため、更新後は再度、金融機関に提出するようにしましょう。
<更新が必要な許認可証の一例>
・建設業許可(建設業・5年更新) ・宅地建物取引業免許(不動産業・5年更新)
・飲食業許可(飲食業・5~8年更新<管轄する保健所の基準による>)

電子取引データの保存の実務③~保存方法を検討する~(全3回)
<電子取引データの保存には改ざん防止措置等が必要>
 令和6年1月1日から、電子取引データの保存について、2年間の宥恕措置が終了し、完全義務化されます。
<電子取引データの主な保存要件>
(1)改ざん防止のための措置(真実性)…以下のいずれかを満たすこと
 ①タイムスタンプが付されたデータを受け取る、または自社が速やかにデータにタイムスタンプを付す。
 ②訂正削除履歴が残るシステム等を利用する
 ③改ざん防止の事務処理規程を制定し遵守する
(2)可視性・検索性…以下のすべてを満たすこと
 ①モニター・操作説明書等の備え付け
 ②日付、金額、取引先名で検索できるようにする
(3)保存期間
 法人:7年(繰越欠損金がある場合は10年)
 個人事業主:5年
また、電子取引データの保存は専用の保存システムを「利用する」「利用しない」という方法があります。
「利用する」…経理業務の負担軽減やデジタル化を進めるうえでもメリットが大きい。
「利用しない」…電子取引の増加とともに業務が煩雑になる上、電子取引データの保存期間中に記憶媒体を紛失するなどのリスクが大きくなります。
<電子取引データの保存が経理業務を変える!?>
 今後、さまざまなものがデジタル化する社会を考えれば、単に電子取引データの保存というだけでなく、経理業務そのものが大きく変わる可能性があることを考慮しましょう。
 例えば、取引先がペーパーレス化・デジタル化対応を積極的に進めてる場合やインボイス制度が始まると、紙から電子インボイスの変更をはじめ、請求書等の発行方法について取引先から見直しが求められる可能性があります。
<さらにペーパーレス化・デジタル化へ踏み出すには?>
 紙で行っている取引については、そのまま紙で保存すればよいのですが、スキャナ保存を選択して、電子データとして保存することも可能です。電子帳簿保存法の改正により、スキャナ保存の手続きが大幅緩和されたことで、以前よりも導入しやすくなっています。
<緩和されたスキャナ保存の主な手続き>
①事前の税務署への承認申請が廃止
②原本とスキャナ画像の同一性チェックの廃止
③タイムスタンプの付与期間を最長2か月と概ね7営業日以内に統一

■役員と会社の取引②(全2回)~貸し借りを軽く考えていませんか?~
<金銭の消費貸借には必ず契約書を作成しよう>
 役員と会社で金銭の貸し借りをする際は、役員と会社は別人格なため、「金銭消費貸借契約書」を作成し、貸借金額、貸借期間、利息、返済条件などの民法上の権利関係も明らかにしておきます。また取引の内容によっては、会社に損害が生じることを防止するため、株主総会や取締役会の承認決議を経て、議事録を作成しておきましょう。
<金銭の貸し借りでの注意点>
(1)役員から会社への金銭の貸付け
 役員が会社から利息を受け取らなくても、法人税法上は問題ありません。利息を受け取る場合は、役員の雑所得として所得税の課税対象となります。会社が役員に支払った適正な利息は損金として処理することになります。
適正な利息とは:
①金融機関など他者から借り入れた金銭を貸す場合は、その借入金の利率を基に算定
②貸付けを行った日の属する年に応じて法令の定める利率を基に算定
 役員が受け取る利息が過大とならないようにすることが大切です。適正な利息より高いときは、高い部分が役員給与となります。なお、役員から会社への金銭の貸付けは、その役員に相続が発生すると、相続財産となることに注意しましょう。
(2)役員による会社からの金銭の借入れ
 よくあるケースとして会社の預金から現金を引き出して、その使途が不明なまま引出額が多額になってしまった場合、役員の貸付金と認定されるため注意が必要です。
<不動産の賃貸借での注意点>
 役員と会社の間での事務所や住宅の賃貸借については、「不動産賃貸借契約書」や株主総会等の議事録を作成し、家賃についても記載しておきましょう。
(1)役員が会社に不動産を貸すとき
 その不動産が実際に会社の業務のために使用されているか、事務所用、倉庫用などの用途や賃貸借の目的を明らかにしておきましょう。会社が役員に支払う家賃が相場等よりも低い金額や無償であっても、法人税法上は、原則として問題ありません。反対に相場等よりも高いとその高い部分は役員給与とされます。
〇役員に支払う家賃の消費税について
 会社が役員に支払った事務所家賃の消費税は、現状、仕入税額控除が可能ですが、令和5年10月からインボイス制度が始まると、免税事業者である役員への事務所家賃の支払いについては、消費税の仕入税額控除ができなくなります。ただし、免税事業者からの課税仕入について、仕入税額相当額の一定割合(80%または50%)を仕入税額とみなして控除できる経過措置があります。
(2)役員が会社から不動産を借りるとき
 法人税法上は、役員社宅の家賃として、住宅の規模に応じた適正な家賃の基準があります。適正な家賃と比べて、役員の支払う家賃が低すぎる、あるいは無償である場合は、適正な家賃との差額が役員給与とされます。
<資産を売買するときは特有の規定に注意>
 役員と会社との間で不動産の売買を行う場合は、株主総会等の決議や議事録作成などの手続きが必要です。税務調査においても疑念を持たれやすいため、「不動産売買契約書」を作成し、登記等も忘れないようにしましょう。同族会社の場合は、法人税法上、特有の規定があり、売買の目的が明確でないと、取引そのものが否認されることもあります。売買価格についても注意が必要です。適正な価格よりも著しく低い価格での売買であれば、取引に合理性が認められないとされる可能性もあります。
(1)役員が会社から低額で購入したとき
 時価との差額が役員給与とされます。また定期同額給与に該当しないため、会社は損金処理が出来ない上、差額分は譲渡益として法人税が課税されることになります。
(2
)役員が会社へ低額で譲渡したとき
 役員は、譲渡価格が時価の1/2未満であれば時価で譲渡したものとみなされ、所得税の問題が生じます。会社は時価との差額が受贈益として法人税が課税されるため注意しましょう。

 ■トピック:社用車等を持つ事業所は要注意 アルコール検知器でのチェックが必要に!
 「運転者の運転前後のアルコールチェック」が令和4年4月1日から義務化されています。さらに10月1日からは、「アルコール検査器」によるチェックも必要になります。
<酒気帯びの確認が目視からアルコール検査器に!>
 アルコールチェックは、これまで運輸業や旅客運送業のいわゆる「緑ナンバー」で義務となっていました。しかし、一般的な乗用車を含む社用車、営業車にも利用している従業員のマイカー等、いわゆる「白ナンバー」の車を規定の台数以上使用(保有)する事業所も対象になります。
〇マイクロバスなどのような定員11人以上の自動車を1台以上
〇営業用の乗用車などのようなその他の自動車を5台以上(原付を除くバイクは0.5台分として数える)
 上記のいずれかに該当する事業所は、すでに令和4年4月1日から運転前後の運転者の状態を目視等で確認し、その記録を1年間保存することが義務になっています。これに加えて、10月からは①アルコール検査器を使用して酒気帯びの有無を確認すること、②遠隔地での業務となる場合は携帯型アルコール検査器を運転者に携帯させることが必要になります。
 これらの業務は安全運転管理者の義務となります。→安全運転管理者
 なお、もし業務中に飲酒運転を行った場合は、運転者だけでなく代表者や安全運転管理者なども5年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されるおそれがあります。
<アルコール検査器使用上の注意点>
 アルコール検査器の使用で新型コロナウイルスの感染クラスターが発生した事例があります。使用時は換気するなど、十分注意しましょう。
 ストローなどをさしこむタイプでは、ストローを交換し本体を消毒すれば、機器の共有自体は問題ありません。ただし、機器をアルコール消毒すると故障や異常の原因になります。消毒の方法は、製品付属の取扱説明書などで確認しましょう。

※「10月1日からアルコール検知器でのチェック義務化」について:
警察庁から7月15日、最近のアルコール検知器の供給状況等を踏まえ、当分の間、アルコール検知器の使用義務化の規定は適用しないこととする改正内容のパブリックコメントを発表しました。

事務所通信 2022年7月

事務所通信 2022年7月号

■電子取引データの保存の実務②~自社の電子取引を把握する~(全3回)
<取引先から受け取るすべて(紙・電子)の書類の確認>
 電子取引データは電子メールに添付された請求書等だけでなく、クレジットカードの利用明細データ、交通系ICカードの支払データなどさまざまです。税務上保存すべき紙の書類と電子取引データ(以下、書類等)のすべてを把握することが必要です。まずは以下のように取引先ごとに書類等をリストアップしましょう。
①取引先(どこから、またはどこへ)
②書類等の種類(請求書、領収書等)
③受取部門・担当(保管部門・担当)
④書類等の受取方法(PDFや紙等)
⑤書類等の枚数(1月あたりの保存容量や作業量の見積り)
 書類等のリストアップは「見積→受注→出荷指示→売上」「契約・発注→入荷・仕入→支払」など
自社の商流に合わせて、書類等は「自社が発行した書類等」「自社が受け取った書類等」に分けて、確認しましょう。
<書類等の実態調査は全部門、全役員・従業員を対象に>
 書類等の受け取りには、役員や従業員による立替払いの経費精算なども含まれるため、電子取引データについては、以下の点を注意しましょう。
(1)個人で利用しているメールアドレス等
 メールアドレスからパスワードを入力しないと請求書や領収書がダウンロードできないケースは、各人から電子データの形式で提出させる業務フローに見直す必要があります。
(2)パスワードのかかった添付ファイル
 パスワードを解除して保存するか、パスワードのデータも一緒に保存するなど、閲覧可能な状態で保存する必要があります。
(3)LINEやチャットの本文での取引
 ダウンロードしたメッセージ履歴(ログ)、添付ファイルなどの電子取引データを担当者から提出してもらいます。
(4)内部牽制についても検討しよう
 個人のLINEやチャット等を利用した電子取引は、不正や誤謬等の発生リスクが高くなります。この機会に、内部牽制を踏まえた社内規程の整備等についても合わせて検討しましょう。
<自社発行の書類等についても忘れずに確認する>
 電子取引データの電子データ保存は、自社が発行する請求書や領収書等の控えなども保存対象です。自社が発行した電子取引データについては、電子データによる保存のルールを検討しておきましょう。
(次月号に続く)

■逆風下での黒字化のヒントを考える
〇危機を乗り越えた経営者の手法からヒントを探す
 倒産の危機を乗り越え、今や世界的な大企業となった日本電産の創業者・永守重信氏は自著において、「永守3大経営手法」として①井戸掘り経営、②家計簿経営、③千切り経営を紹介しています。
①井戸掘り経営:
井戸の水のように知恵やアイデアも考えれば考えるほど湧いてくるという考え方です。
②家計簿経営:家計と同じように、会社の危機に際しては支出の一つひとつを見直すことによって、経営を改善するという考え方です。
③千切り経営:キャベツの千切りのように、大きな課題や難しい課題も小さな課題に分解することで必ず解決策が見つかるという考え方です。
〇自社の窮状を開示し83の改善項目を抽出したA社
 ある製造業A社はこのままでは赤字になるという危機感から、製品原価などを半分に下げる「コストハーフ」に全社一丸で取り組みます。まず、最初に取り組んだことは、全社員に財務情報を開示して、会社の現状と今後の見通しを正確に知らせることでした。全社で正しい情報を共有できれば、そこからコストダウンや販売費削減などのアイデアも生まれるでしょう。財務数値を参考にしながら83項目にも及ぶ課題を抽出し、生産性・効率性の向上と徹底したコストダウンによって「コストハーフ」を実現しようとしたのです。
〇課題が明確になれば知恵やアイデアが生まれる 
 知恵が出ないのは知恵がないからではなく、問題が見えないからです。目の前の課題が見えれば、知恵やアイデアは生まれてくるものです。日頃から社員の知恵を信じ、問題を隠すことなく見えるようにしておくことが、危機にあっても会社が利益を上げ、資金を確保する最善の方法の一つなのです。

■役員と会社の取引①(全2回)
<会社法上と法人税法上の役員は異なる>
 一般に、会社法上の役員とは、取締役、監査役等をいい、これらの役員は法人税法上も役員とされます。しかし、法人税法では役員の肩書きがない人であっても、事実上、会社の経営に関与している人は役員とみなされます。
会社法上の法定(形式上)の役員…取締役、会計参与、監査役、理事、監事、清算人
税法固有の役員(みなし役員)
 ①すべての法人に適用:法人の使用人以外の者(相談役、顧問など)で、実質的に法人の経営に従事している者
 ②同族会社のみに適用:同族会社の使用人で、その同族会社の中心的な株主グループの一員であるなどの要件を満たし、実質的に法人の経営に従事している者
<役員給与が決定したら議事録を作成>
 役員給与は、株主総会、取締役会等において決定します。株主総会や取締役会の議事録や支給決定通知書などの書類を作成しましょう。議事録は、税務上の証拠資料としてだけでなく、事業年度ごとに役員が意思を持って役員給与の額を決定し、その管理、統制を行うという意味でも重要な記録になります。
 役員給与は主観的に決定するのではなく、前年実績、当期の利益計画や業績見込みなどを基礎にして、あくまでも経営の現状をしっかりと把握し、1年以内に返済する借入元本額を含めたキャッシュ・フローを確認した上で、役員給与を検討することも重要です。
<定期同額給与と事前確定届出給与>
 法人税法上、損金算入が認められる役員給与には定期同額給与や事前確定届出給与などがあります。
(1)定期同額給与
 1か月以下の一定期間ごとに同額で支給する給与で役員ごとに個々に役員給与月額を定めます。原則として、事業年度の途中に支給額を改定することは認められません。
 ただし、期首から3か月以内の改定であって、改定前の各支給時期の支給額が同額であり、改定後の各支給時期における支給額が同額であれば、定期同額給与とみなされます。
(2)事前確定届出給与
 役員に賞与を支給したいときなど、役員の職務につき所定の時期に確定した支給額等をあらかじめ定め、それに基づいて支給する給与等が事前確定届出給与です。その内容に関する届出を、所定の期日までに所轄税務署長に提出することが必要です。
 届け出た支給時期、支給額どおりに支給することで、損金算入が認められます。
<親族が役員の場合勤務実態に注意>
 社長の家族や親族へ役員給与を支給する場合、税務調査で、勤務実態に照らして支給額が「不相当に高額」でないか、そもそも勤務実態があるかをチェックされるため、勤務実態を説明できる資料等(職務権限規程、勤務日程表等)を残しておきましょう。

 ■コラム:インボイス枠・賃上げ枠などを新設!中小企業向け補助金
制度変更への対応や生産性向上のために、設備投資、IT導入、販路開拓、新製品開発などに取り組む中小企業向けの補助金に特別枠が新設されました。
<消費税・インボイス制度への対応を進める事業者の方へ>
・IT導入補助金「デジタル化基盤導入枠」
 インボイス制度を見据えてデジタル化を進める場合に、会計・受発注・EC等のソフト費用等が補助されます(最大350万円・補助率2/3または3/4)。会計ソフト等を導入した場合に限り、パソコン・タブレット・レジの購入費用も補助されます(最大20万円・補助率1/2)。

「IT導入補助金」  

・持続化補助金「インボイス枠」
 免税事業者からインボイス発行事業者に登録した事業者を対象に、販路開拓等のためのチラシ作成、広告掲載、店舗改装などの費用が補助されます(最大100万円・補助率2/3)。

「持続化補助金」  

<賃上げに取り組む事業者の方へ>
・ものづくり補助金「回復型賃上げ・雇用拡大枠」
 新商品・新サービス開発や新たな生産方式を導入する際の費用の補助について、一定の賃上げ等に取り組む場合に、最大1,250万円(補助率2/3)が補助されます。

「ものづくり補助金」  

・持続化補助金「賃金引上げ枠
 一定の賃金水準を満たした事業者が行う販路開拓等の費用について、最大200万円(補助率2/3、赤字企業は3/4)が補助されます。
<脱炭素に取り組む事業者の方へ>
 温室効果ガス排出削減に資する革新的な製品・サービスの開発、炭素生産性向上のための生産プロセス等を改善した場合に、最大2,000万円(補助率2/3)が補助されます。